【3月31日 AFP】マレーシアのクラブでプレーするミャンマーのサッカー選手が、母国のデモ参加者が使っている3本指を立てるポーズを試合中に見せ、1試合出場停止の処分を科された。

 処分されたのは、2部のセランゴールFC2(Selangor FC II)でプレーするハイン・テット・アウン(Hein Htet Aung)で、同選手は今月のPDRM FC戦で3本指を掲げるしぐさを見せた。

 そのときの写真はインターネットで大きな反響を呼び、マレーシアサッカー協会(FAM)は攻撃的なジェスチャーや言葉を禁止するルールに違反したとして、30日に1試合の出場停止を言い渡した。協会はさらに、ハイン・テット・アウンの行為は「反スポーツマン的」だったとも話している。

 ハイン・テット・アウンは4月2日の次節が出場停止となり、違反行為を繰り返した場合はさらに重い処分を科される可能性がある。FAMの規律委員会のトップは「サッカーは人種や宗教、政治の上に立つものでなければならない」と述べている。

「サッカーは人々を分断するのではなく、つなぐために使うべきで、特定の誰かの側に立つことがあってはならない」

 ミャンマーでは、国軍によるクーデターをきっかけに全土で大規模な抗議デモが起こり、軍による弾圧が激しさを増す中で、すでに500人以上の死者が出ている。(c)AFP