【3月26日 AFP】米フロリダ州で、死骸となって見つかるマナティーが急増している。例年は1年間で175頭前後のところ、今年は3か月足らずですでに500頭以上の死骸が発見されており、当局が調査に乗り出している。

 フロリダ魚類・野生生物保存委員会(FWC)によると、今年1月1日〜3月19日の間に見つかったマナティーの死骸は540頭近くに上り、過去3年間の総数に迫っている。

 FWCは「調査はまだ続いているが、初期評価に基づく限り、痩せ衰えたマナティーが多いのは餌の減少に起因する可能性が高い」としている。

 水質悪化が藻の異常繁殖を招くことがある。これによりマナティーが食べる海草に日光が届かなくなり、海草は枯死し、マナティーは餌を失う。

 マナティーはかつて絶滅危険度の高い種とみなされていたが、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領が在任中の2017年5月にその危険度が引き下げられたため、マナティーが保護を受けられるレベルも下がっている。(c)AFP