【4月4日 AFP】タイのひつぎ職人アヌソン・ヤンユーン(Anusorn Yungyearn)さん(30)は、ひつぎの側面に使っていた木材で、スケートボードを作っている。

 タイでは最近、スケートボードの人気が高まっており、価格も高騰した。そこでアヌソンさんは首都バンコクの自身のひつぎ店「ブーラパー(Burapa)」の倉庫に並べられていた木製のひつぎに新たな命を吹き込むことにした。

「あまり機会に恵まれない子どもたちに、スケボーに触れてほしいと思った」とアヌソンさんは語る。

 タイでは昨年、新型コロナウイルスの感染抑制策として、バーやジムといった交流の場が何か月も閉鎖された。この影響で、大勢の若者がスケートボードやサーフィンを始めたとみられる。最近では、バンコクの旧市街や大学などで、若者たちがスケートボードに乗っている姿を見かけるようになった。

 アヌソンさんの倉庫にあるひつぎには、金の飾りだけではなく、ホログラムがついているものもある。

 しかし、スケートボードのデザインは、どちらかというとシンプルに、白地で裏に金の飾りをつけることにした。

「スケボーを作る工程は、ひつぎを作る工程とほぼ同じだ」とアヌソンさんはAFPに語った。ただ、ボードにはタイの天使の装飾をつけ、縁に伝統的な模様を施した。

 ひつぎから作ったスケートボードの最初の10台は、低所得の家庭に寄付する。(c)AFP