【3月27日 AFP】フィギュアスケート世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2021)は26日、スウェーデン・ストックホルムで女子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、ロシア連盟のアンナ・シェルバコワ(Anna Shcherbakova)が合計233.17点で優勝した。同連盟からはエリザベータ・トゥクタミシェワ(Elizaveta Tuktamysheva)が220.46点で2位、アレクサンドラ・トゥルソワ(Alexandra Trusova)が217.20点で3位に入り、2022年の北京冬季五輪を1年後に控える中で表彰台を独占した。

 ショートプログラム(SP)で首位に立った16歳のシェルバコワは、冒頭の4回転ジャンプで転倒して全てが完璧とはいかなかったものの、残りはスムーズな圧巻のプログラムを披露し、2015年大会の女王トゥクタミシェワに競り勝った。28日に17歳の誕生日を迎える新女王は、「何て言えばいいのか分からない。最高の演技を目指す中で全てのエレメントに苦戦していたので、本当に満足なパフォーマンスとは言えない」と振り返った。

「だけど、私が1番でそれが目標だった。本当に苦しかった。最初のエレメントから思い通りにいかなかった。その後はエレメントごとに『もっと良い演技をしてポイントを失わないようにしなければ』と自分に言い聞かせていた」

 もう一人の16歳で、元ロシア男子フィギュアスケートのスーパースターであるエフゲニー・プルシェンコ(Evgeni Plushenko)氏に師事しているトゥルソワは、SPでは12位と出遅れていたものの、この日は目を見張るような挽回をみせて表彰台に上った。

 一方、紀平はSP2位からFSに臨んだものの、合計205.70点で7位に沈んだ。18歳の日本女王は4回転ジャンプを回避すると、冒頭ではトリプルアクセルの予定がダブルアクセルとなり、続くトリプルアクセルで転倒した。

 坂本花織(Kaori Sakamoto)は207.80点で6位、宮原知子(Satoko Miyahara)は172.30点で19位だった。

 アイスダンスのリズムダンス(RD)では、欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships 2020)で金メダルを獲得したロシア連盟のヴィクトリヤ・シニツィナ(Victoria Sinitsina)/ニキータ・カツァラポフ(Nikita Katsalapov)組が、88.15点で首位発進した。

 通算4度の大会制覇を誇るフランスのガブリエラ・パパダキス(Gabriella Papadakis)/ギヨーム・シゼロン(Guillaume Cizeron)組の欠場を最大限に利用した同カップルは、ミュージカル映画『雨に唄えば(Singin' in the Rain)』の曲に乗せた演技を披露した。

 米国のマディソン・ハベル(Madison Hubbell)/ザカリー・ダナヒュー(Zachary Donohue)組が86.05点で2位、同胞のマディソン・チョーク(Madison Chock)/エヴァン・ベイツ(Evan Bates)組が85.15点で3位につけている。(c)AFP