【3月25日 AFP】(更新)英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)は24日、米国、ペルー、チリでの新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)結果について、発症予防効果を79%から76%に修正した。重症化の予防効果は100%で変わらないとしている。

 同社は22日、発症予防に79%の有効性があったと発表したが、アストラゼネカの治験の監督を委任された独立専門家パネルから、最新データが含まれていないと指摘があった。これを受けて米国立衛生研究所(NIH)はアストラゼネカに対し、同パネルと連携して改めて結果を発表するよう求める異例の対応を取っていた。

 臨床試験には3万2449人が参加し、3分の2がワクチンの接種を受け、残る3分の1は偽薬を投与された。

 新たな有効率は、治験参加者のうち190人に感染が確認されたとのデータに基づいている。これ以外に、感染例または感染疑い例が14例あり、これらの参加者がワクチンと偽薬のどちらを投与されていたかによって、最終的な有効率は数ポイント変動する可能性があるという。

 当初発表された有効率は、2月半ばまでに確認された感染者141人とのデータに基づいたものだった。

 アストラゼネカ製ワクチンは、血栓ができるリスクがあるとして欧州などで接種が一時停止されたが、安価で保管が容易なことから、世界のワクチン接種を進める上で非常に重要だとみなされている。(c)AFP