【3月24日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のヒューストン・テキサンズ(Houston Texans)でプレーするQBデショーン・ワトソン(Deshaun Watson)が、性的に不適切な行為で複数の女性から民事訴訟を起こされており、その数は23日に16件に上った。

 ワトソンは個人的に予約したマッサージで、女性セラピストに対して性的に不適切な行為に及んだとして複数の女性から告発されている。

 ワトソンは性行為を強要したり、自身の性器を押しつけたりしたと訴えられており、女性側の代理人は、すでに20人以上が被害を訴え出ていると話している。この件については、NFLも調査に乗り出している。

 一方でワトソン本人は、1件目の告発をされた後にコメントを出し、不適切行為を強く否定。女性側の目的は多額の慰謝料だと主張し、「女性には最大限の敬意を払っており、その考えにもとる扱いをしたことは一度もない」と述べている。

 ワトソンの担当弁護士も23日、独自に調査を行った結果、1人の女性の話がうそであることを示す「強力な証拠」が見つかったと明かし、さらに「他のケースについても信ぴょう性が疑われる」と話した。「ワトソンが性行為を強要したという主張は、すべて完全なるでっち上げだと信じている」とコメントしている。

 現役屈指のQBと評されるワトソンは、2017年のドラフトでテキサンズから1巡目指名されてNFL入り。2020年シーズンはリーグ最多の4832ヤードをパスで獲得し、タッチダウンパスは33本を記録した一方で、インターセプトはわずか7回に抑えた。

 テキサンズのデビッド・カリー(David Culley)ヘッドコーチ(HC)は、チームとしてワトソンに「全力を注いでいる」と話しているが、報道によれば本人はトレードを要請しているという。(c)AFP