【4月4日 AFP】テニス、マイアミ・オープン(Miami Open 2021)は3日、女子シングルス決勝が行われ、大会第1シードのアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)は6-3、4-0とした第2セット途中で第8シードのビアンカ・アンドレスク(Bianca Andreescu、カナダ)が負傷により棄権したため、大会2連覇を達成した。

 試合はバーティが強烈なサーブと正確なフォアハンドで相手を圧倒すると、アンドレスクが第2セットの第3ゲームで右足首を負傷してコートに倒れ込んだ。何とか戦い続けたアンドレスクだが、明らかに動きは鈍く、このゲームをブレークされると、足首をテーピングで固めたがすぐに試合続行は不可能と判断した。

 バーティにとって、今大会は昨年の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によるツアー中断以降、初めての国外での試合だった。

 オーストラリアから50時間の過酷な長旅を経て、米フロリダ州までやって来たバーティは、「自分たちにとって、完璧なスタートになった」とコメントした。

「コーチには、こっちへ来たらあとは良くなるだけだと言っていた。本当に良い2週間が送れたし、1試合ごとに良くなっていくのを感じていた。そしてその最後に、ご褒美としてタイトルが手に入った」

「この先も長いシーズンを順調に過ごせればうれしい。素晴らしいスタートになった」と話すバーティは、次週はボルボカー・オープン(Volvo Car Open 2021)に出場してクレーコートシーズンへの準備を進めていく。

 一方、2019年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)で優勝したものの、その後負傷による長期離脱を強いられたアンドレスクにとっては、またしてもけがで涙の途中棄権を強いられる悔しい結果になった。

 それでもアンドレスクは、試合後のオンコートインタビューで、「もちろん、思っていたような大会の終わり方ではなかったけど、本当に感謝している」と話し、「久しぶりの大会の一つで決勝まで進めたし、これ以上は望めない」と続けた。

 本人としては、最初は痛みをこらえながら試合を続けるつもりだったが、トレーナーから止められたという。アンドレスクは「やめるのはイヤだったけど、フィットネストレーナーが私自身から私を救ってくれた」と話した。(c)AFP