【3月23日 AFP】サッカースウェーデン代表に約5年ぶりに復帰したFWズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)は22日、W杯カタール大会(2022 World Cup)予選を前に母国で記者会見に臨み、涙をこらえる一幕があった。

 マキシミリアン(Maximilian)さんとヴィンセント(Vincent)さんの2人の息子が自身の代表復帰をどう思っているのかを問われたイブラヒモビッチは、普段の自信満々な態度とは異なる繊細な一面をのぞかせ、「君がしているのは良くない質問だな。ヴィンセントと別れるとき、実は彼は泣いていた。だが問題ない。大丈夫」と答えた後、目に涙を浮かべた。

 その一方で、代表引退を発表した2016年の欧州選手権(UEFA Euro 2016)のときよりも、39歳のベテランFWになった今の方がピッチの内外ではるかに忍耐強くなったと話し、「君らは今俺のことを『良い人すぎだし、謙虚すぎる』とでも思っているんだろう」と冗談交じりにコメントした。

 イブラヒモビッチはスウェーデン代表で116試合に出場して62得点をマークしており、同国で最も成功を収めた選手となっているが、過去の功績によって与えられるのではなく、「ふさわしい」からという理由で代表チームに入りたいと語った。

 また、現在はアンドレアス・グランクヴィスト(Andreas Granqvist)が務めているキャプテンを担うことを、今後はもう嫌がらないとも述べた。

「新しい章」の印として、イブラヒモビッチは以前つけていた背番号10ではなく11番を着用することを求めたとも明かした。

 イブラヒモビッチは「11番をつけられるか丁寧に聞いた」と話し、現在背番号11をつけるアレクサンデル・イサク(Alexander Isak)が快く譲ってくれたと付け加えた。

 しかし、会見では本来のイブラヒモビッチの姿も垣間見え、笑みを浮かべながら「俺に言わせれば俺が世界最強だ」と言い放った。さらに、ヤンネ・アンデション(Janne Andersson)監督には「試合を決める」ことを約束したと明かし、「俺には俺の経験がある。何が得意かは分かっている」と語った。

 スウェーデン代表は25日、ジョージアとのW杯予選に臨む。(c)AFP