【3月21日 AFP】ラグビーシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2021)は20日、第5節の試合が行われ、フランスは32-30でウェールズに勝利。退場者を出しながらも、ブリス・ドゥラン(Brice Dulin)が終了間際に「信じられない」逆転トライを決め、ウェールズのグランドスラム(全勝優勝)を阻んだ。

 ポール・ウィレムス(Paul Willemse)が退場になったフランスだったが、76分にシャルル・オリヴォン(Charles Ollivon)のトライとロマン・ヌタマック(Romain Ntamack)のコンバージョンキックで3点差に迫ると、迎えたロスタイム94秒、連続攻撃でサイドにスペースをつくり、そこにドゥランが飛び込んで劇的な勝利を収めた。

 ファビアン・ガルティエ(Fabien Galthie)ヘッドコーチ(HC)は、仏公共放送局フランス・テレビジョン(France Televisions)に対し、「選手は自分の生まれ持った星や運命、壁を越える能力を信じていた」とコメントした。

「この試合に何が懸かっているかは分かっていたし、相手のことも、相手の勢いも分かっていた。だからどんな試合になるかは分かっていたが、この展開は信じられない」

 一方、ウェールズ主将のアラン・ウィン・ジョーンズ(Alun Wyn Jones)は、ラスト10分間での2選手のシンビンが痛かったと話し、英BBCに対して「80分まではかなり良い戦いができていたが、最後のあれだけがもったいなかった。規律の乱れが大きなプレッシャーを招いた」とコメントした。

 ウェールズはこの黒星で全勝優勝がなくなった。対して望みをつないだフランスは、26日に延期になっていたスコットランド戦を行い、ボーナスポイントを獲得しつつ21点差以上で勝利すれば逆転優勝が決まる。(c)AFP/Illtud DAFYDD