【3月20日 AFP】フランス保健当局は19日、英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)製の新型コロナウイルスワクチンについて、接種再開を承認しつつも、血栓発症例があることから、対象を55歳以上に限定するよう推奨した。

 高等保健機構(HAS)は年齢制限の理由として、接種後の血栓発症例は55歳未満に限られていると説明。55歳以上に対しては、使用を「遅延なく」再開すべきだと表明した。

 この数時間後には、55歳のジャン・カステックス(Jean Castex)首相がアストラゼネカ製ワクチンの接種を受けた。接種の様子は、同ワクチンに対する国民の信頼を高めるためにテレビで生中継された。

 アストラゼネカ製ワクチンはフランスのほか、複数の欧州諸国で接種が一時停止されていたが、欧州医薬品庁(EMA)は18日、同ワクチンは「安全で有効」であり、血栓発症リスクの増加とは関連していないと結論。一方で、同ワクチンが非常にまれなタイプの血栓症と関連している可能性は「完全には排除できない」とした。(c)AFP