【3月18日 AFP】チリ空軍は17日、南極のエドゥアルド・フレイ・モンタルバ基地(President Eduardo Frei Montalva Base)で新型コロナウイルスワクチンの接種を始めたと発表した。

 14日、同基地に滞在している軍人や科学者を皮切りに、25~58歳の49人が接種を受けた。さらに同基地の53人が近日中に1回目の接種を受ける。

 接種計画の責任者、ビクトル・ビデラ(Victor Videla)医師によると、別のチリの南極基地2か所でも接種を行う予定だが、荒天のため遅れている。

 南極大陸は地球上で新型コロナウイルスが侵入していない最後の場所の一つだったが、昨年12月21日にチリ軍の基地で36人の集団感染が報告された。

 南極大陸での感染拡大を防ぐため、すべての観光目的の上陸は中止された。必要不可欠ではない人員は送り返され、約40か所ある各国の南極基地間の接触は禁止された。

 チリではすでに人口のほぼ3分の1に当たる500万人が1回以上の接種を済ませており、その接種計画は高く評価されている。(c)AFP