【3月16日 AFP】欧州で近年発生している夏の干ばつは、気候変動による熱波が猛威を振るっており、過去2110年間で最も深刻だとの研究結果が15日、発表された。研究は、生態系と農業への影響に警鐘を鳴らしている。

 英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス(Nature Geoscience)に掲載された論文で、英ケンブリッジ大学(Cambridge University)やチェコの気候変動研究所「チェコグローブ(CzechGlobe)」などの研究チームは、過去2110年分のヨーロッパナラ147本の年輪を分析した。

 その結果、過去約2000年間にはなかった長期的な乾燥傾向が、2015年から突然みられるようになったことが確認された。

 異常に乾燥した夏が続いていることについて研究者らは、人間が引き起こした温暖化とジェット気流の変化が原因の可能性が高いと指摘している。(c)AFP/Kelly MACNAMARA