【9月20日 AFP】ギリシャ北部のコロネイア湖(Lake Koroneia)で19日、大量の魚の死骸が打ち上げられているのが見つかった。コロネイア湖を管理する地元当局者は、長引く干ばつと高温、これに伴う水位の低下が魚の死因とみている。

 北部の港湾都市テッサロニキ(Thessaloniki)から30キロ離れた位置にあるコロネイア湖では、数十年前からこうした現象が続いている。

 湖の管理当局によると、2014年に2.8メートルあった水位は低下を続け、19日の水位は60~80センチ程度だという。

 魚だけでなく鳥類にも深刻な影響が出ている。2004年には、ボツリヌス菌が原因で約4500羽の鳥が死ぬ被害が出た。ボツリヌス菌はよどんだ水や汚染水で繁殖し、ボツリヌス症を引き起こす。

 欧州連合(EU)の欧州委員会(European Commission)はギリシャ政府に対し、コロネイア湖の環境保護を繰り返し求め、2011年にはこの問題を欧州司法裁判所(European Court of Justice)に委ねた。

 環境活動家らやギリシャの野鳥観察団体も、各産業界や農業関連企業が環境基準を軽視していると批判している。(c)AFP