【3月15日 AFP】(更新)米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、ニューオーリンズ・セインツ(New Orleans Saints)のQBドリュー・ブリーズ(Drew Brees)が14日、無数のタッチダウンパスを生み出し、スーパーボウル(Super Bowl)も獲得した20年のキャリアに幕を下ろすことを自身のSNSで発表した。

 ブリーズはパス獲得距離8万358ヤードの歴代最多記録保持者として引退する。2020年シーズンは、トム・ブレイディ(Tom Brady)が加入し、スーパーボウル覇者にも輝いたタンパベイ・バッカニアーズ(Tampa Bay Buccaneers)にプレーオフで敗れて敗退。そのおよそ2か月後に引退を発表した形となった。

 ブリーズは自身のインスタグラム(Instagram)に「NFL選手として20年、セインツの一員として15年を過ごし、このスポーツから引退するときがやって来た」と書き込んだ。

「みなさんにふさわしいQBたるべく、日々心血を注いできた。最後の瞬間まで自分を出し尽くし、持てる全てをセインツの組織とチーム、ニューオーリンズ(New Orleans)という素晴らしい街のためにささげてきた。みなさんとは夢のような瞬間も共有し、その多くはこの先ずっと私たちの胸と心に刻まれる。みなさんが私を形づくり、強くし、刺激を与え、一生の思い出をくれた」

 セインツで15年目のシーズンとなった昨季、ブリーズはレギュラーシーズン12試合に出場し、パス成功率70パーセント以上を記録して2942ヤードを獲得した。タッチダウンは24本、インターセプトは6回だった。

 NFLデビューは2001年シーズンで、ドラフト2巡目で指名されたサンディエゴ・チャージャーズ(San Diego Chargers)からキャリアをスタートさせた。2005年シーズンのチャージャーズ最終戦で肩の大けがをし、手術を要したが、セインツに移籍した翌シーズンも開幕戦からフィールドに立ち、そのシーズンはナショナル・カンファレンス(NFC)の決勝に進出した。3シーズン後にはチームを頂点に導いてスーパーボウルMVPに選出された。

 スーパーボウル出場はその1回限りだが、ブリーズは歴代最多獲得ヤードだけでなく、タッチダウンパス数は571本、パス成功率は67.7パーセントと、どちらも歴代2位の数字を残している。

 QBとして先発した試合はレギュラーシーズンが通算172勝114敗、プレーオフが9勝9敗という成績だった。パス獲得距離が5000ヤードを上回ったシーズンは5回あり、複数シーズンで5000ヤード以上を記録した唯一のQBとなっている。(c)AFP