【3月14日 AFP】ボクシングで1980年から1987年にかけてミドル級統一王者に輝いたマーヴィン・ハグラー(Marvin Hagler、米国)氏が、66歳で死去したことが分かった。妻ケイ(Kay G. Hagler)さんが13日に発表した。

 ケイさんはハグラー氏のフェイスブック(Facebook)ページで、同氏が自宅で息を引き取ったことを発表。「とても悲しいお知らせをしなくてはなりません。残念ながら本日、私の愛する夫であるマーベラス・マーヴィンがニューハンプシャー州の自宅で突然この世を去りました。難しい時期にある私たちのプライバシーを尊重していただければ幸いです」と書き込んだ。

「驚異的(マーベラス)」の異名を取ったサウスポーのハグラー氏は、1973年から1987年まで現役を送り、62勝(52KO)3敗2分けの戦績を残した。ボクシング黄金期に何度かの名勝負を繰り広げ、中でも1985年にラスベガス(Las Vegas)のシーザーズ・パレス(Caesars Palace)で同胞トーマス・ハーンズ(Thomas Hearns)氏を倒した試合は、わずか8分ほどで決着がついたものの特に名勝負との呼び声が高い。

 1980年にはWBCとWBA世界ミドル級のタイトルを獲得し、1983年には新設されたIBFの同級初代王者に輝いた。同年にはロベルト・デュラン(Roberto Duran、パナマ)氏との対戦で15回判定勝ちを収め、1986年に当時まだ無敗のジョン・ムガビ(John Mugabi、ウガンダ)氏にKO勝ちを収めるまで、統一王座を12回連続で防衛した。

 1976年から1986年にかけては36勝1分けと負けなしで、16連勝の記録を残したが、30歳で数年ぶりに現役復帰したシュガー・レイ・レナード(Sugar Ray Leonard、米国)氏との1987年の対戦では、12回を戦った末に判定1-2の物議を醸す敗戦を喫し、王座陥落。その試合限りで現役を退いた。

 その後は俳優やボクシング解説者として活動し、国際ボクシング殿堂(IBHOF)入りも果たした。(c)AFP