【3月8日 AFP】フランスの富豪で国民議会(下院)議員でもあるオリビエ・ダッソー(Olivier Dassault)氏(69)が7日、ヘリコプター墜落事故で死亡した。

 議会と捜査当局によると、ダッソー氏が乗ったヘリは7日午後6時(日本時間8日午前2時)ごろ、北西部沿岸の高級リゾート、ドービル(Deauville)近くで墜落した。

 フランス航空事故調査局(BEA)は、ヘリは「私有地」から離陸した直後に墜落したとツイッター(Twitter)で明らかにした。ドービルの7日の天候は晴れで、弱い風が吹いていた。

 捜査関係筋によると、乗っていたのはダッソー氏とパイロットの2人だけで、パイロットも死亡した。

 エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は、ダッソー氏の死は「大きな痛手だ」と述べ、航空機製造、防衛、オークション、ワイン、メディアなどを手がけ、フランス有数の影響力を持つダッソー家に弔意を伝えた。

 民間用ビジネスジェット機のファルコン(Falcon)や、戦闘機のミラージュ(Mirage)、ラファール(Rafale)で知られるダッソー・アビアシオン(Dassault Aviation)グループは、過去70年にわたってフランスの航空機製造をリードしてきた。

 米誌フォーブス(Forbes)の世界長者番付2020年版によると、ダッソー氏の保有資産額は推定約50億ユーロ(約6450億円)で、361位にランクインした。

 映像序盤と終盤は生前のダッソー氏。2018年、2014年、2012年撮影。中盤はヘリコプターの墜落現場付近、7日撮影。(c)AFP