【3月8日 AFP】20-21スコティッシュ・プレミアシップは7日、第31節の試合が行われ、2位セルティック(Celtic)がアウェーでダンディー・ユナイテッド(Dundee United)と0-0で引き分けたため、グラスゴー・レンジャーズ(Glasgow Rangers)の10年ぶりの優勝が決まった。

 スティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)監督が率いるレンジャーズは、リーグタイ記録となる9連覇中だったセルティックに6試合を残し勝ち点20差をつけ、無敗のまま優勝にまで突き進んだ。

 レンジャーズは2012年、財政難による清算のため4部への降格を言い渡されており、ライバルが9連覇していたうちの4シーズンはプレミアシップに所属すらしていなかった。

 6日のセントミレン(St. Mirren)戦に3-0で勝利し、2010-11シーズン以来となるチームのメジャータイトル獲得に王手をかけた後、ジェラード監督は「このクラブは過去10年間、地獄を目にしてきた」とコメントした。

「私はそのうち3年しか関わっていないが、間違いなく共感できるし、ファンの感情や愛情が分かる。彼らが経験してきたものも理解している」

 現役時代、キャプテンを務めたイングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)で17シーズンにわたって活躍したジェラード監督だが、同クラブでは一度もリーグ優勝を成し遂げられなかった。

 しかし、2018年にレンジャーズの指揮官に就任し、指導者としてのキャリアを本格的にスタートさせたジェラード監督は、国内と欧州の両方でチームの命運を変えてきた。

 新王者に輝いたレンジャーズは、ヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)で2季連続の16強入りを果たしており、11日にはスラビア・プラハ(Slavia Prague)との決勝トーナメント2回戦第1戦に臨む。

 一足先に優勝を祝うため、6日には数千人のレンジャーズファンが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の規制を無視して本拠地アイブロックス・スタジアム(Ibrox Stadium)に押し寄せた。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に、スコットランドでは厳格なロックダウン(都市封鎖)の措置が取られたままとなっている。

 スコットランド政府は同日、スタジアム周辺の光景を非難し、再び集まらないようファンに向けて訴えかけた。(c)AFP