【3月8日 AFP】20-21スペイン1部リーグは7日、第26節の試合が行われ、首位アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)は終盤の失点でレアル・マドリード(Real Madrid)と1-1で引き分け、ライバルとの差を広げるチャンスを逃した。

 ルイス・スアレス(Luis Suarez)が前半早々にゴールを決めたアトレティコは、消化試合数が一つ少ない中でレアルとの勝ち点差を8にする重要な勝利を収めるかに思われたが、88分にカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)に同点弾を決められ、両チームの差は5のままとなった。

 優勝争いに踏みとどまったレアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は「前半は彼らが、後半はわれわれが優位に進めた。多かれ少なかれドローは妥当な結果」とコメントし、「シーズンは多くの試合が残っており、最後まで戦う」と続けた。

 いまだ大きなリードを手にしているアトレティコは、未消化となっている10日夜のアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)戦に勝利すれば、残り12試合でレアルとの勝ち点差を8にまで広げることができる。

 しかし、試合終了後に笑みを浮かべていたのはレアルの選手で、大きなチャンスを逃したことを痛感したためか、スアレスは首を横に振りながらピッチを後にした。

 アトレティコを率いるディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督は、「どう見るかによる」と述べた上で、「ネガティブに考えれば最後に追いつかれたが、ポジティブに見ればわれわれは概して非常に良いプレーを見せたし、前半を完全にコントロールして後半も支配した」と語った。

 いまだアトレティコが本命であり続けている優勝争いだが、特に今回の結果で最も恩恵を受けたかもしれないFCバルセロナ(FC Barcelona)にとってはチャンスは残されている。消化試合数が一つ多いバルセロナだが、5月にアトレティコとのホームゲームを控えている。

 リーグ戦は長く、難しいと語ったシメオネ監督は、「周囲が何を予期したのか分からない。20ポイント差をつけての優勝だろうか? それが難しいものであるのは分かっている」と付け加えた。(c)AFP