【3月7日 AFP】南米サッカー連盟(CONMEBOL)は6日、欧州チームに所属する選手に影響を及ぼす新型コロナウイルス対策の移動制限と、クラブが選手の代表派遣を拒否するかもしれないという懸念から、今月末に行われるはずだったW杯カタール大会(2022 World Cup)の同地区予選を延期すると発表した。

 今月25日と26日、30日に予定されていた各2試合を延期するという決定は「全ての南米選手を適時招集できないため」に下されたと、CONMEBOLはツイッター(Twitter)に投稿した。

 CONMEBOLによると、延期した試合を再調整するため実施可能な選択肢を検討することになるという。

 国際サッカー連盟(FIFA)は、新型コロナウイルスによる規制の影響を受ける可能性のある選手が、今後の代表戦ウイークで代表チームに合流することを拒否できる措置をクラブに与えている。

 イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)を率いるジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は5日、リバプール(Liverpool FC)のユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督に続く形で、帰国時に隔離が必要になるなら選手の海外渡航を止めるだろうと断言した。

 新型コロナウイルスに関する現在のガイドラインでは、ブラジルやアルゼンチンを含む「レッドリスト」の国々から英国に到着した選手は、ホテルで10日間の隔離下に置かれる。

 5度のW杯優勝を誇るブラジルは26日、敵地バランキジャ(Barranquilla)でコロンビアと対戦し、その4日後には北東部レシフェ(Recife)に宿敵アルゼンチンを迎えて天王山に臨むはずだった。

 仮にブラジル選手を招集する許可が全て下りたとしても、コロンビアのフェルナンド・ルイス(Fernando Ruiz)保健・社会保障相は、感染者数の新たな増加を理由に、同国とブラジルの飛行機での渡航は中断されたままだと指摘した。

 ルイス氏は地元ラジオ局ブルー・ラディオ(Blu Radio)に「現時点では、ブラジルからのどの航空便も許可するのは難しいと思う。そうした便を認める正当性は一切ない」とコメントした。(c)AFP