【3月6日 AFP】サッカーの規則作成を行う国際サッカー評議会(IFAB)は5日、オンラインで年次総会を行い、ハンドに関する規則を改正した。これにより、チームメートがゴールを決めたり、決定機を得たりした際の偶発的なハンドは反則とはみなされないことになる。

 7月から施行されるこの新規則では、他の状況におけるハンドについても明確化された。

 前日に行われたイングランド・プレミアリーグのフラム(Fulham)対トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)戦では、フラムのジョシュ・マジャ(Josh Maja)がネットを揺らしたものの、マリオ・レミナ(Mario Lemina)にハンドがあったという厳しい判定によりゴールは認められなかった。

 トッテナムに0-1で敗れたフラムは、残留圏と勝ち点3差の降格圏に沈んでいる。

 イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの各サッカー協会と、国際サッカー連盟(FIFA)の代表者で構成されるIFABはまた、審判はハンドの笛を吹く前に、ボールが触れる際の選手の腕や手の位置について「自ら判断する」べきだと述べた。

「ハンドボールの事象に関する解釈は、競技規則が正しく適用されなかったことを理由に必ずしも一貫していなかったため、選手の手あるいは腕にボールが当たった全ての事象が反則というわけではないとIFAB委員は認めた」

 また、FIFAのジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は、アーセナル(Arsenal)の元監督であるアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)氏からIFABにオフサイドの変更案が提示されたと明かした。

 インファンティーノ会長によれば、FIFAのグローバル・フットボール・デベロップメント部門の責任者を務めるベンゲル氏は、「攻撃側競技者が得点できる体の一部」が相手競技者よりも相手ゴールから遠い位置にあれば、その攻撃側競技者はオンサイドになるよう、オフサイドのルールを修正すべきだと提案したという。

 IFABのディレクターを務めるデビッド・エルレイ(David Elleray)氏は「慎重に検討されるべき興味深いアイデア」とした上で、「特に今は(新型コロナウイルスの)パンデミック(世界的な大流行)があるため、今後の見通しを提示することはできない」と述べた。(c)AFP