【3月5日 AFP】米国で一部の州知事がマスク着用義務を解除したことに対し、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領が「ネアンデルタール人のような考え方」と批判したことについて、ホワイトハウス(White House)は4日、バイデン氏は共和党員がネアンデルタール人だと考えているわけではなく、行動パターンが似ていると言いたかったと釈明した。

 ホワイトハウスのジェン・サキ(Jen Psaki)報道官は、バイデン氏が意図していたのは「ネアンデルタール人の行動」のことだと説明。新型コロナウイルス流行の阻止にはマスク着用が不可欠だという医学界のコンセンサスに従わない当局者に対する「不満と憤り」を反映したものだと述べた。

 米国では2日、テキサス、ミシシッピ両州が、連邦政府の新型ウイルスの専門家らの警告を押し切る形で、来週からマスク着用義務を解除すると発表。

 バイデン氏は3日、ホワイトハウスで報道陣に対し、両州の判断は「大きな過ち」であり、「何も問題はない、マスクを外そう、なかったことにしようというネアンデルタール人のような考え方は、何よりもしてはいけないことだ」と述べた。

 この発言に右派の一部が反発。共和党のジム・ジョーダン(Jim Jordan)下院議員はツイッター(Twitter)に、「最初は『ろくでなし』呼ばわり。次は『ばか』、その次は『意気地なしのひきょう者』。今度は『ネアンデルタール人』だ。自分たちで物事を決める頭がない、ときた。民主党はわれわれのことをそう考えている」と投稿。

 同じく共和党のマーシャ・ブラックバーン(Marsha Blackburn)上院議員は、ビジネスニュース専門局FOXビジネス(Fox Business)に対し「ネアンデルタール人は狩猟採集民で、家族を守り、柔軟性があり、機知に富み、自分たちを大切にする。ジョー・バイデン氏は自分の発言を考え直す必要があると思う」と述べた。(c)AFP