【3月1日 AFP】ミャンマー国軍によるクーデターで拘束されたアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問(75)が1日、首都ネピドーの裁判所で開かれた公判にビデオ会議形式で出廷した。スー・チー氏の姿が確認されたのはクーデター後初めてで、1か月ぶり。

 審理の休憩時間にAFPの電話取材に応じたスー・チー氏の弁護士は、映像で姿を確認した限り、健康状態は良いようだと話した。

 弁護士によると、スー・チー氏は新たに、通信法違反と市民暴動扇動違反の容疑でも訴追された。同氏はすでに小型無線機の無許可輸入と新型コロナウイルス感染対策に関する法律違反に問われている。

 次回の審理は15日に予定されているという。

 スー・チー氏はクーデター当日の夜明け前にネピドーで拘束され、以後は公の場に姿を見せていなかった。報道によれば、ネピドーの自宅に軟禁されているとされる。

 ミャンマー各地ではスー・チー氏の拘束以来、クーデターに抗議する大規模デモが続いている。国軍は弾圧姿勢を強めており、先月28日にはこれまでで最多の死者を出す事態となったが、人々は翌1日もデモを続行している。

 国連(UN)は信頼できる情報として、2月28日のデモでは国軍と警察が実弾を使用し、少なくとも18人が死亡したと発表した。(c)AFP