【2月28日 AFP】(更新)中国スーパーリーグ(1部)王者の江蘇FC(Jiangsu FC)が28日、「運営停止」を発表した。中国サッカー界で広がる財政問題が浮き彫りになっている。

 先日江蘇蘇寧(Jiangsu Suning)から改名された江蘇FCは、イタリア・セリエAの強豪インテル(Inter Milan)も所有する、中国の小売り大手「蘇寧(Suning)」がオーナーを務めるクラブで、わずか3か月前に昨季の国内リーグを制したばかりだった。

 スーパーリーグでは、他に天津津門虎(Tianjin Tigers FC)も近日中に解散する可能性があるとされている。

 中国サッカー界は近年、海外の選手や指揮官の獲得に巨額の資金を投じて世界のトップを目指しており、江蘇FCも元イングランド代表監督のファビオ・カペッロ(Fabio Capello)氏のほか、ブラジル人選手のラミレス(Ramires Santos do Nascimento)やアレックス・テシェーラ(Alex Teixeira)らと契約を結んだ。

 しかし、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が起こる前からすでに、中国サッカー界では全体的に財政難が始まっていた。

 28日付での「運営停止」を発表した江蘇FCは、「コントロールできない複数の要素が重なった」ことを理由に挙げ、「クラブの将来の成長に関心を持つグループを、引き続き広範囲で探している」と説明している。(c)AFP