【2月28日 AFP】ミャンマー国軍は27日、クーデターを起こした国軍を国連(UN)の会合で批判したチョー・モー・トゥン(Kyaw Moe Tun)国連大使を解任した。

 26日に行われた国連の会合でチョー・モー・トゥン大使は、「兄弟姉妹たち」に闘いを続けるようビルマ語で呼び掛け、「この革命に勝たねばならない」と述べて軍事政権への抵抗のシンボルとなっている3本指を掲げるポーズを取っていた。

 ミャンマー国営放送(MRTV)は27日、チョー・モー・トゥン大使が「国家の命令と指示に従わず、国を裏切った」ため解任されたと報じた。

 ミャンマーでは、今月1日にクーデターを起こし、アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問を拘束した軍に抗議するデモが続いている。当局はデモ隊の排除に放水銃やゴム弾を使用し、実弾が発砲されたケースもあり死者も出ている。

 人権監視団体、「ビルマ政治囚支援協会(Assistance Association for Political Prisoners)」によると、クーデター発生以降770人以上が逮捕・起訴され、有罪判決を受けた。この他に約680人が拘束されており、27日にはさらに400人以上が逮捕された。逮捕された人全員の名前を確認できるわけではないため、同団体が毎日更新するリストに記載されているのは逮捕者の一部にすぎないという。(c)AFP