【3月15日 AFP】雪をかぶったピレネー山脈(Pyrenees)の麓に、数十機の航空機がおもちゃのディスプレーのように整列している。南欧のいくつかの空港では、新型コロナウイルス禍による駐機事業がビジネスチャンスになっている。その一つがここ、南仏タルブ(Tarbes)市郊外の空港だ。

 欧州最大級の航空機保管会社ターマック・アエロセーブ(Tarmac Aerosave)は昨年6月、保管場所を仏東部のバトリー(Vatry)空港に新設し、タルブを含む計4か所とした。2019年は150機を取り扱ったが、現在は230機に上る。

 同社のパトリック・ルセール(Patrick Lecer)最高経営責任者(CEO)によると、「(駐機の)申込件数は今も増えている」。

 経営コンサルティング会社オリバー・ワイマン(Oliver Wyman)によると、コロナ禍で航空輸送が低迷する中、昨年、航空各社の定期運航から外された飛行機は計3400機に上った。うち2400機が早期退役した。