【2月25日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は24日、IOCが求めるドーピング対策などの改革を国際ウエイトリフティング連盟(IWF)が無視し続ければ、重量挙げを2024年パリ五輪の実施競技から除外する可能性があると示唆した。

 近年IWFは相次ぐ薬物違反や汚職に揺れ、IOCは以前から五輪競技としての地位を剥奪する可能性があると警告してきた。

 バッハ会長はこの日、「状況はより一層深刻になってきている。IOC理事会は、IWF内のマネジメントや文化の抜本的な改革が欠如していることに最大級の懸念を示す」と述べ、「われわれは繰り返し警告しているが、IWFは改革の要請を無視し続けている」と明かした。

「もしこれらの懸念に十分な形かつ適切なタイミングで取り組まなければ、IOC理事会は2024年のパリ五輪、そして将来の五輪のプログラムにおける重量挙げの立ち位置を見直さざるを得なくなる」

 IWFは不正疑惑のあったタマス・アヤン(Tamas Ajan)前会長が組織を去ったものの、薬物スキャンダルに悩まされ続けている。

 世界反ドーピング機関(WADA)は昨年10月、重量挙げ選手が検査時に尿を自分のものに「見せかけていた」証拠をつかみ、6か国の計18人が虚偽の検体を提出していた疑いがあることを明らかにした。(c)AFP