【2月23日 AFP】インドネシア・カリマンタン島(Kalimantan Island、別名:ボルネオ島、Borneo Island)でこのほど、絶滅の深刻な危機にさらされているオランウータン10頭が、保護施設から空路で自然に返された。新型コロナウイルスへの感染リスクから、オランウータンを自然へ返す活動はしばらく行われておらず、1年ぶりとなった。

 オランウータンのDNAは97%がヒトと同一で、保護団体は感染の兆候に非常に警戒してきた。

 陸路と海路を使えば何日もかかり、同ウイルスにさらされる恐れがあるため、10頭は今月、同島の密林の上空をヘリコプターで移動した。

 これまでオランウータンの個体数減少の原因となってきたのは、密猟と生息地の喪失だった。新型コロナウイルスの流行は、オランウータンの保護活動にも前例のない難題をもたらしている。(c)AFP