【2月23日 AFP】欧州連合(EU)加盟各国の外相は22日、ロシアの野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の収監をめぐりロシア高官4人に制裁を科すことで合意した。クーデターを起こしたミャンマー国軍に対する制裁も決めた。EUのジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表(外相)が明らかにした。

 ロシアは、EUの決定に対する「失望」を表明し、制裁は「違法」だと反発。一方の米国は制裁を歓迎した。

 EU外交官らがAFPに明らかにしたところによると、対ロシア制裁はEUが昨年導入した人権関連制裁の枠組みが用いられ、ナワリヌイ氏の拘束や収監に関わったとされる高官4人が対象となる。外交官らは対象者の名前を明らかにしなかったが、制裁の内容は限定的で、対ロシア強硬派を失望させるものとなりそうだ。

 EU外相らはミャンマー国軍に対しても、今月のクーデターをめぐり制裁を科し、開発援助を一部保留することで合意した。ボレル氏は「クーデターの責任がある国軍と、その経済的利害関係者を対象とする制裁措置を適用することで政治合意に達した」と発表。ミャンマーの政府改革計画に対するEUからの直接財政支援はすべて保留されると明らかにした。(c)AFP/Max DELANY