【2月19日 AFP】ラトビアは18日、ナチス・ドイツ(Nazi)の指導者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)を「非常に勇敢な男」と賛美したロシア人テレビ司会者の入国を禁止すると発表した。

 ラトビアのエドガルス・リンケービッチ(Edgars Rinkevics)外相は、「ラトビアはいかなる形であれ、ナチズム賛美を容認しない」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 問題の発言をしたのは、ロシア政府のプロパガンダを担っていることで知られるウラジーミル・ソロビエフ(Vladimir Solovyov)氏。ロシアの野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏らが、制裁を科すよう欧州連合(EU)に求めている35人の一人。

 ソロビエフ氏は生放送の番組で、ナワリヌイ氏を侮辱する一方でヒトラーをたたえた。

 同氏はヒトラーについて「個人としては非常に勇敢な男だった」と発言。「このコッドピース(股袋)の総統(ナワリヌイ氏)と違い、彼(ヒトラー)は軍務から逃げなかった。第1次世界大戦(World War I)で立派に戦った」と述べた。

 ロシアで拘束されているナワリヌイ氏は、第2次世界大戦(World War II)で戦った退役軍人(94)を中傷した罪にも問われており、有罪となった場合、拘束期間はさらに延びる。

 ナワリヌイ氏は、ロシア政府を支持する動画に登場した退役軍人らを「裏切り者」と呼んでいた。

 ラトビアとエストニア、リトアニアのバルト3国はかつて旧ソ連の支配下にあったが、現在は3国ともEU加盟国でユーロを導入しており、ナワリヌイ氏の拘束やデモの取り締まりについてロシアを強く批判している。(c)AFP