【2月20日 AFP】イスラエル南部ニツァニム(Nitzanim)の海岸で18日、体長約17メートルのナガスクジラの死骸が打ち上げられているのが見つかった。AFPのカメラマンが19日、伝えた。同地域では、嵐によって大規模なタール汚染が発生している。

 16日から17日にかけて、イスラエルの地中海沿岸全域を強風と並外れた高波が襲った。北の隣国レバノンとの国境に近いロシュハニクラ(Rosh Hanikra)からガザ地区(Gaza Strip)の北に位置する同国南部のアシュケロン(Ashkelon)に至る範囲で大量のタールが浜辺を汚染した。

 シロナガスクジラに次いで世界で2番目に大きい哺乳類のナガスクジラ。死骸が発見されるのは珍しく、当初はタール汚染に起因するものだと考えられていた。

 タールは、石油を船から積み降ろしていた最中か、嵐によって海底の古いタールが巻き上げられた際に漏出したとみられている。これによって多くの海洋生物が死んだ。今回死骸が見つかった全長16.9メートル、体重25トンと推測されるナガスクジラも、タール中毒で死んだとする説が浮上していた。

 しかし、イスラエル自然・公園局(Israel Nature and Parks Authority)は19日、専門家らは腐敗状況からアシュケロンに近いニツァニムの海岸で発見されたクジラは約2週間前に死んだと判断したと発表し、「クジラの打ち上げをタール汚染と結びつけることはできない」との見解を示した。

 環境保護当局は汚染の原因究明を約束。また、このような事態はまれだと述べ、「長く、困難な」清掃活動が待ち受けているとした。複数のNGOからのボランティアらが、環境保護当局と共に、浜辺の清掃活動を始めている。(c)AFP