【2月20日 AFP】米国務省は19日、中国が管轄海域に侵入したと判断した外国船舶に対して海警局の武器使用を認める新たな法律を施行したことについて「懸念」を表明し、中国が南シナ海(South China Sea)で展開している強硬な軍事行動は違法であるとの見解を改めて支持して、係争海域での武力行使について中国をけん制した。

 国務省のネッド・プライス(Ned Price)報道官は、中国の新法について「海洋隣国を威嚇するために使用される可能性があることを強く示唆している」と述べた。

「中国と、南シナ海で活動する同国のすべての軍に対し、海洋部隊の権限の行使において、プロフェッショナリズムと節度を持って行動するよう勧告する」とプライス氏は発言。「中国が南シナ海での違法な海洋権益を主張するために新法を発動しかねないと懸念している」と述べた。

 プライス氏はさらに、対中強硬路線で知られたマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)前米国務長官が昨年7月、中国が南シナ海のほぼ全域の海洋資源の権利を主張していることは「完全に違法」だとする見解をジョー・バイデン(Joe Biden)政権は支持すると述べた。(c)AFP