【2月20日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長の娘ラティファ(Latifa)王女(35)が、自分は監禁状態にあり、命の危険にさらされていると訴える動画が公開されたことをめぐり、ドバイ王室は19日、王女は「自宅でケアを受けている」と主張した。動画の公開を受け、国連(UN)は王女の生存を示す証拠を求めていた。

 英BBCは今週、ドバイ首長のムハンマド・ビン・ラシド・マクトム(Mohammed bin Rashid al-Maktoum)氏の娘ラティファ王女が撮影した動画を公開した。動画の中で王女は、自分は捕らわれており、身の危険を感じていると語った。

 ドバイはUAEの七つの首長国の一つで、ムハンマド氏はUAEの副大統領と首相を兼任している。

 ラティファ王女は、2018年3月にヨットで国外へ脱出を試みたが、インド沖で軍に確保されて連れ戻されて以来、公の場に姿を現していない。その後、ドバイ政府筋が王女は「連れ戻された」ことを明らかにし、UAEは王女の写真を公開して、王女は「必要なケアと支援」を受けていると発表した。

 ラティファ王女は、2018年5月までドバイのアルアウアー(Al-Awir)にある刑務所に約3か月間拘禁され、その後、別荘に移されたと述べていた。

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は18日、スイス・ジュネーブに駐在するUAEの外交団に対し、王女の生存の証拠を求めたと発表した。

 ドバイ王室は在ロンドンのUAE大使館の発表を通じて、「事実ではないことが報道されているものの、王女の健康を気遣う人々に感謝したい」として、「王女が自宅でケアを受け、家族と医療専門家に支えられていることを家族が確認した。ラティファ王女は快方に向かっており、適切な時期に公の生活に戻ることを願っている」と述べた。大使館は、王女の映像や画像は公開していない。(c)AFP/Robin MILLARD