【2月19日 AFP】異例の寒波に見舞われた米南部テキサス州で数百万人が停電や断水の被害に遭っている中、同州選出のテッド・クルーズ(Ted Cruz)上院議員がメキシコのリゾートを訪れたとして激しく批判されている。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の盟友で、2024年米大統領選の共和党候補として有力視されているクルーズ氏に対し、民主党テキサス州支部から議員辞職を求める声が上がっている。

 クルーズ氏はメキシコのリゾート、カンクン(Cancun)に1泊した理由について、娘たちの付き添いだったと釈明した。

 ソーシャルメディアでは、テキサス州に異例の寒波が襲来し、非常に寒かった17日に飛行機に乗り込むクルーズ氏の写真が拡散した。

 同州全域では電力会社が復旧に苦心し、水処理施設の停止により700万人近くに対し、水は沸かしてから飲むようにとの勧告が出された。当局は「暖を取るための」避難所も300か所開設。さらに風力発電機などの凍結により、計画停電も実施された。

 そうした中、クルーズ氏は声明で「今週は学校が休校となり、娘たちに友達と旅行に行きたいとせがまれた。良き父親でありたくて、昨夜娘たちに同行した。本日午後に戻る」と釈明。「スタッフも私自身も、テキサスの状況について把握するために州および地方自治体の指導部と常時連絡を取り合っている。電力、水道、暖房を復旧させたい」と述べた。

 テレビ放映された記者会見では、「明らかに誤りだった。後から思えばそんなことをすべきではなかった」と述べた。クルーズ氏は18日、カンクンからの帰国便に搭乗する前にもカメラに捉えられた。

 クルーズ氏はこれに先立ち今週、異例の寒波の中での外出を自粛するよう呼び掛けていた。(c)AFP