【2月20日 CNS】「新年快楽!(新年おめでとう)」。中国・湖北省(Hubei)武漢市(Wuhan)の建設会社、中建三局第三建設工程の事務所で4日、春節(旧正月、Luner New Year)を祝う集いが開かれた。新型コロナウイルス拡大防止のため、中国では春節連休中は「現地で年越し」が呼びかけられており、帰省を自粛した労働者たちが集いを楽しんだ。

 今年の春節は12日で、4日は春節前にみんなで食事を楽しんだり掃除をしたりする「小年」(旧暦の12月23日)にあたる。同社の武漢世茂錦繡長江プロジェクト部の労働者が集まり、春節につきもののギョーザを作った。顔にはマスク、手にはビニールをはめて感染対策をしながら和気あいあいで作業した。春節恒例の謎かけや、新年を祝う赤い張り紙なども用意し、新年の気分を盛り上げていた。

 参加者たちは「これだけ多くの人で春節を祝う機会は、なかなかない。これも一つの縁だ」「会社が私たち従業員に配慮してくれた」と笑みを浮かべていた。

 武漢市で昨年、新型コロナウイルスが拡大した際、中建三局が主導して新型コロナ患者専用の病院を建設。火神山病院を10日間、雷神山病院を12日間の短期間で完成させた。

 労働者の1人、湖北省恩施市(Enshi)出身の劉道喜(Liu Daoxi)さんも病院建設に従事した。「帰省しようとした時期に武漢市が封鎖され、武漢で春節を迎えていると、病院建設の話を聞いたので私も参加しました。あっという間に病院が完成した時は、わが国の底力を感じましたよ」と振り返る。

 劉さんは今年も春節の帰省を取りやめた。家族と過ごせないのは正直寂しいが、同僚たちと過ごすことで温かみを感じている。「私の願いは、この新型コロナが収束し、来年の春節は実家に戻れることです」

「現地で年越し」を呼びかける政府の方針に応じるため、武漢世茂錦繡長江プロジェクト部は春節連休中、労働者への食事を無料とし、休日手当を積み増すなどの措置を取っている。プロジェクト部マネジャーの何日朝(He Richao)さんは「自宅で新年を祝う時のように、職場をできる限り温かい雰囲気にしたい」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News