【2月18日 AFP】17日の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)男子シングルス準々決勝でステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)に敗れたラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、敗因を大会前の新型コロナウイルス対策の隔離のせいにしたり、言い訳を探したりすることはしたくないと述べた。

 ナダルは開始2セットを連取したがその後第5シードのチチパスの反撃に遭い、4時間5分の激闘の末6-3、6-2、6-7(4-7)、4-6、5-7でまさかの逆転負け。四大大会(グランドスラム)歴代単独最多となる21回目の優勝は持ち越しとなった。

 オーストラリアで入国後の隔離期間を終えた後、腰の張りで前哨戦の国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2021)を欠場し、全豪が2021年最初の公式戦とぶっつけ本番だった34歳のナダルだが、例年とは異なる大会前の準備期間を敗因にすることを拒んだ。

「言い訳や敗因を探したり、隔離で普段よりも長く部屋で過ごすことが必要になったせいにしたりもできるかもしれない」

「だが自分は言い訳を探したり、起きてしまったことに不満を漏らしたりするような男ではない」

「ただ受け入れる。自分が不運な人間だと考えたことは一度もない。けがは関係ない。自分は本当に幸運な人間だと思う」

 大会連覇を目指すノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と、アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)は16日の準々決勝後、シーズン序盤にけが人が相次いでいるのは隔離に理由があると非難した。

 しかしナダルは、ツアー中断や、ジョコビッチが提案した隔離環境「バブル」でのツアーの集中開催は論外だとした。

「選択肢は二つ。ツアーをやめるか続けるかだ」と言うナダルは、「もちろん選手にとってはタフだ。だがもしツアーを中断したら、いつ、どこで、どのような理由で再開するのだろうか? そしてたくさんの仕事が大きな打撃を受けることになる」と話した。

「もう少し大きな視点で考える必要がある。解決策を見つけなければならないし、自分たちが直面しているこの苦境に適応する必要がある」 (c)AFP