【2月18日 AFP】ナイジェリア中部で、犯罪組織のメンバーらとみられる武装集団が学校を襲撃し、生徒1人を殺害した上、約40人を拉致したと、地元自治体が17日、明らかにした。

 17日午前2時(日本時間同10時)に襲撃を受けたのは、ナイジャ(Niger)州カガラ(Kagara)にあるガバメント・サイエンス・カレッジ(Government Science College)。

 ナイジャ州はAFPの電話取材に対し、「一行は同校から42人を拉致した。生徒1人が殺害された」と明かし、連れ去られたのは生徒27人と教師3人に加え、教師らの家族12人だと述べた。

 事件発生当時、校内には生徒650人がいたとされる。当初は政府関係者と治安筋の話として、同校で寮生活をしている生徒数百人が連れ去られたと報じられていた。

 ムハマドゥ・ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領府は、大統領が治安部隊に救出作戦を進めるよう命じたと発表した。

 同国の北西部や中部では近年、地元で「盗賊団」と呼ばれる武装集団による襲撃が激化しており、身代金目的の誘拐やレイプ、略奪が頻発している。

 わずか2か月前にも、近隣のカツィナ(Katsina)州カンカラ(Kankara)で生徒300人以上が拉致された。生徒らはその後、政府関係者らとの交渉を経て解放されたが、事件をめぐっては世界中で怒りの声が上がった。

 盗賊団の犯行には主に経済的な動機があり、何らかの思想への傾倒があるとはみられていないが、最近では同国北東部のイスラム過激派が入り込んでいるとの懸念が強まっている。(c)AFP/Aminu ABUBAKAR