【2月16日 AFP】ジャパンラグビートップリーグの開幕に備える中、ニュージーランド代表の元主将であるキーラン・リード(Kieran Read)は15日、オーストラリア代表主将のマイケル・フーパー(Michael Hooper)とはかつての宿敵同士でありながら、今度はチームメートとして男の友情に花を咲かせている状況を歓迎した。

 新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れていたトップリーグで、トヨタ自動車ヴェルブリッツ(Toyota Verblitz)に所属するリードとフーパーは、東芝ブレイブルーパス(Toshiba Brave Lupus)を本拠地に迎え撃つ20日の開幕戦で初めてタッグを組むことになっている。

 オンラインで行われた記者会見で、リードは代表時代の宿敵とロッカールームを共有しているのは「面白い」と話すと、ピッチの外でもっと互いを知るようになれば関係が深まることを期待していると明かし、「日本では大勢のチームメートたちが、そのことを少しからかってくるんだ。自分たちはずっと対戦相手であることに慣れていたから」と語った。

 さらに、「自分としては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のせいで行動が制限され、限られた環境に置かれていることは残念だ。ラグビー外では交流できない」とすると、多少のフラストレーションはあるものの、これまでのところ互いにかなり良好な関係を築いているとして、「多くの人々にとっては少し奇妙な光景かもしれないが、ここまでうまくやっている」と語った。

 フーパーは先月来日を果たしてトヨタでの半年間のプレーを開始する予定だったが、ウイルス検査で陽性反応を示した選手が続出したことを受けて、リーグは開幕の2日前に1か月の延期が決まった。

 日本ではボーデン・バレット(Beauden Barrett)をはじめ、オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)の有力選手がプレーしており、その中からはシーズン開幕が遅れたことに不満の声が上がっている。

 しかし、リードはフーパーが「今週プレーする準備ができている」と確信しており、「チームとは思い通りの長い時間を過ごしているとは言えないが、彼はとてもプロフェッショナルな選手だ。だから、すぐにスピードを上げてくるだろうし、チームのことも分かるだろう」と語った。

 また、「彼も日本を楽しもうとここに来ていて、フラストレーションを感じていると思う。こちらの生活を楽しめない現状は少し厳しい。だけど、自分たちはラグビーという仕事のためにここに来ているのは分かっている」と続けた。(c)AFP