【2月16日 CNS】中国人が伝統的に最も大切にする春節(旧正月、Lunar New Year)が12日に到来。新型コロナウイルスの拡大防止のため「現地で年越し」がキーワードになっている今年は、帰省や旅行を控え、現在の居住地で年越しをする人が多い。

 インターネットサイトでは年貨(春節の飾り物や食品、贈答品)を購入し、両親に新年のプレゼントを贈る若者が多い。中国の大手オンラインモール「淘宝(タオバオ、Taobao)」にちなみ、インターネット上では「淘宝式新年」とも言われている。

 淘宝によると、1月後半から始めた「オンライン年貨セール」では、春節関連の商品検索が240%増加。1990年以降に生まれた若者世代の注文が全体の60%を超えた。

 若者の多くは、両親の家事負担を軽減する小型家電製品や健康関連商品を購入している。eコマース大手「京東(JD.com)」によると、オンライン年貨セールでは健康関連商品の売り上げが前年同期比で69%増加し、高齢者向けの健康診断セットの注文も多くあった 。

 今年は各地の高級料理店が、名物メニューの食材や下ごしらえを済ませた「年越しディナーセット」をオンラインで販売した。オンラインサイトでディナーセットの検索数は前年同期比で4倍に増加。あるeコマースの担当者は「その場で年越しという今年のスタイルに合わせ、大都市に住む若者を中心に、1人用か2人用の半完成品のディナーセットがよく売れている」と説明する。

 また、京東によると、オンラインで1995年以降の若者世代の購入が急増しており、ホームベーカリー、フルーツ、乳製品の飲み物、アニメのフィギュアグッズ、健康食品が売れ行きのトップ5という。

 コロナ禍の影響で、インターネットのライブ配信を通じた商品の販売は若者向けに重要なツールとなっている。データによると、淘宝を通じた1日平均ライブ配信数は前年同期比で150%以上増加。また、家電大手の蘇寧(Suning)が行うオンライン年貨セールでは開始から1週間で、ライブ配信の再生数は累計で2000万回を超えた。(c)CNS-経済日報/JCM/AFPBB News