【2月11日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)は10日、女子シングルス2回戦が行われ、8年ぶりの四大大会(グランドスラム)に臨んでいたカナダのレベッカ・マリノ(Rebecca Marino)は1-6、5-7で大会第19シードのマルケタ・ボンドロウソバ(Marketa Vondrousova、チェコ)に敗れた。大舞台での復帰戦は終了したが、全豪オープンで本戦出場を果たしたことは多くの人の心を打った。

 約10年前に世界ランキング38位まで到達したマリノは、ソーシャルメディアで激しい攻撃を受けてうつ病になり、2013年に現役を退いていた。引退生活では英国文学を学んだり、ボート競技に挑戦したりしていたが、再びテニスへの情熱が芽生えて2017年に現役復帰。今年の全豪オープンで予選通過を果たすまでには長い時間を要したが、1回戦ではオーストラリアのキンバリー・ビレル(Kimberly Birrell)にストレート勝ちを収めていた。

 現在世界317位のマリノは、「ここまで勝ち上がれて誇りに思うし、これからどこまで行けるのかわくわくしている」と話すと、ボンドロウソバのような実力者と真っ向勝負ができると分かったのは大きいとして、「ここまで戻れてうれしい」と語った。

 30歳のマリノは今大会で結果を出し、母国で大きな反響を呼んでいることについて、「ソーシャルメディアからは距離を置くようにしているけれど、自分の国で少し盛り上がっているのは知っている」と話し、「少しでも人々の刺激になれたら、それはすごくうれしい」と語った。(c)AFP