【4月17日 AFP】10代で女子テニス界に旋風を巻き起こしているコリ・ガウフ(Cori Gauff、米国)は16日、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)での躍進を前にした14歳のころ、うつ病に苦しんでいたことを明かした。

 ガウフは、テニス界の次なるスターとして常に注目され、新たなセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)ともてはやされたことで、メンタルヘルス面で苦しんでいたという。

 ウェブサイト、ビハインド・ザ・ラケット(Behind the Racquet)に対してガウフは「人生を通して私は何かをするのが常に最年少で、それが私の望まない仰々しさを強めていた」と語った。

「それが、早く良い結果を出さないといけないというプレッシャーになった。ウィンブルドンの直前、2017から18年ごろ、これが本当に自分の望んでいたことなのかどうか、理解するのに苦しんだ」

「いつも結果は出ていたから、それについては問題はなかったけれど、自分の好きなことを楽しめていないのに気が付いた。誰かのためではなく、自分のためにプレーする必要があると気が付いた。1年くらいは、かなり落ち込んでいた。今までの人生で一番つらい1年だった」

 昨年、15歳と大会史上最年少でウィンブルドンの予選突破を果たしてから、ガウフはさらに大きなプレッシャーに直面している。

 同大会では元女王ヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)を下すなどして16強入りを果たし、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)では3回戦、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)では4回戦に進出。その間にはオーストリア・レディース・リンツ(Upper Austria Ladies Linz 2019)で初優勝を飾り、2004年以降では最年少となるツアー制覇を遂げた。

 昨年のウィンブルドン前に313位だった世界ランクは、現在52位。2月にはキャリア最高の49位にもなった。

 ガウフは自身の株が上がるにつれて、ウィリアムス姉妹との比較が激しくなっていると実感しているという。それでも、テニス界で名高い先駆者たちと、同じ枠組みの中に自分自身を置くことはないと考えている。

「まだ彼女たちのレベルには達していない。頭角を現したばかりの選手と比べられるのは、ウィリアムス姉妹にとって公平じゃないといつも思っている」

「彼女たちは今でも私のアイドル。彼女たちの立ち位置に行きたいと思っているけれど、あの2人の女性は私自身のために道を切り開いてくれたから、私は決して彼女たちにはなれない」 (c)AFP