【2月11日 AFP】サウジアラビア当局は10日、約3年拘束されていた女性活動家ルージャイ・ハスルール(Loujain al-Hathloul)氏(31)を釈放した。家族が明らかにした。人権問題をめぐり同国が米国から新たな圧力をかけられていることがある。

 姉妹のリナ(Lina Hathloul)さんはツイッター(Twitter)に「ルージャイが家にいる!」と投稿。釈放されたハスルール氏の写真を添え「拘置所での1001日後」家に戻ったと書き込んだ。

 ハスルール氏は女性の自動車運転解禁を求める活動をしていたが、長年禁止されていた女性の自動車運転が解禁されるわずか数週間前の2018年5月、他の女性活動家数十人とともに逮捕された。逮捕をめぐり国際社会から批判が相次いだ。昨年12月末には同国裁判所がテロ関連の罪でハスルール氏に禁錮5年8月の判決を言い渡していた。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領はこれまで、サウジの事実上の最高権力者、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)の人権問題を厳しく調査すると表明している。ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領時、米国は人権をめぐりサウジをほとんど批判してこなかったが、バイデン氏は、サウジで正式な法的手続きを経ずに拘束されている米・サウジの二重国籍の市民や活動家、王族らの釈放に向け圧力を強めるとみられている。(c)AFP