【2月9日 AFP】2022年サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)の組織委員会は8日、新型コロナウイルスとの世界的な闘いが続く中でも、試合は満員のスタジアムで行うと強調した。

 今年に延期となった東京五輪の組織委員会は、大会は予定通り開催されると主張しているが、感染症の専門家はウイルスを完全に駆逐する前に五輪を開催することの安全性に疑問を呈し、大会が中止されるという臆測が飛び交っている。

 五輪が中止された場合、次の地球規模のスポーツイベントは中東で初めて開催されるW杯カタール大会となるため、そのウイルス戦略と安全プランに厳しい目が向けられることとなる。

 W杯を主催するカタールの引き渡し・遺産最高委員会(Supreme Committee for Delivery and Legacy)のヤシル・アルジャマール(Yasir al-Jamal)会長は、「AFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League 2020)の試合を無観客で主催するところから段階を追ってスタートさせてきた」と自信をのぞかせた。

「そして昨年12月、収容率は30パーセントに引き上げられ、20クラブW杯(2020 FIFA Club World Cup)も同じ割合となった。2022年W杯ではその数値は100パーセントに達する」

 現在クラブW杯を開催するカタールでは、新型コロナウイルスの感染者数と入院者数が上昇しており、国外のファンの渡航を禁止するなどの対策が講じられている。

 カタールの新規感染者数は前週比で20パーセントほど増加しており、保健局によるとこの1か月で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院患者数は85パーセント増加したという。(c)AFP