【2月8日 AFP】米国のロナルド・レーガン(Ronald Reagan)政権で国務長官を務めたジョージ・シュルツ(George Shultz)氏が6日、死去した。100歳。

 米保守系シンクタンク、フーバー研究所(Hoover Institution)はウェブサイトで、「史上最も重要な政策立案者の一人で、3人の米大統領に仕えたジョージ・P・シュルツが2月6日、100歳で死去した」と発表した。

 穏健派で、東西冷戦(Cold War)終結につながる外交的突破口を開いた一方、先制攻撃を主張して新たな種類の紛争の一因ともなった。

 イデオロギー信奉者ではなくデータに基づく専門家を自認していたシュルツ氏は、リチャード・ニクソン(Richard Nixon)大統領が第2次世界大戦(World War II)後の国際通貨制度「ブレトンウッズ体制(Bretton Woods system)」を崩壊させた時の財務長官を務めるなど、四つの閣僚および閣僚級ポストを歴任した。

 シュルツ氏はニクソン政権で労働長官と閣僚級ポストの行政管理予算局(OMB)局長も務めた。

 2020年の100歳の誕生日に当たって発表した文章でシュルツ氏は、個人と同じように米国も他者から信頼されてはじめて成功することができると述べ、当時の米大統領ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏のスタイルを嘆いた。「信頼はこの分野の硬貨だ」とシュルツ氏は述べた。(c)AFP/Shaun TANDON