【2月5日 AFP】米国と英国は4日、英BBCが中国の収容施設で行われているウイグル人女性に対する拷問や性的暴行を詳細に報じたことを受けて、断固たる対応を取ると約束した。

 米国務省の報道官は、中国がウイグル人に対する「ジェノサイド(大量虐殺)」を行っているということで、前政権と現政権の見解は一致していると改めて述べた。

 英国のナイジェル・アダムズ(Nigel Adams)外務・英連邦閣外相(アジア担当)は、BBCの報道が「紛れもない悪魔の所業」を浮き彫りにしたと述べた。

 アダムズ氏は、「英政府は、新疆(ウイグル自治区、Xinjiang Uighur Autonomous Region)について、断固たる対応を取ると約束する」と述べた。しかし英政府は、法的に定義づけできるのは英裁判所だけだとして、「ジェノサイド」という言葉を使うまでには至らなかった。

 BBCは目撃証言に基づく長期にわたる調査で、新疆の収容所で警察官や警備員が収容女性に組織的レイプや性的虐待、拷問を行っている疑惑について報じた。電気棒を肛門に突っ込むなど、電気ショックを使った拷問も行われていた。

 目撃証言によると、女性たちは集団レイプされたり、強制的に不妊手術を受けさせられたりした。目撃者の一人は「悲鳴が建物中に響いた」と語った。

 BBCの報道を受けて、オーストラリア政界からも怒りの声が上がり、国連(UN)人権査察団による新疆の調査を認めるよう改めて中国に呼び掛けた。

 中国外務省は、BBCの調査報道を「虚偽」だと一蹴している。(c)AFP/Jitendra JOSHI