【2月4日 AFP】米上院の共和党議員グループが3日、人権問題を理由に中国から2022年北京冬季五輪の開催権を剥奪することを求める決議案を提出した。同日には約180の人権団体などが同五輪をボイコットするよう各国首脳に呼び掛けている。

 フロリダ州のリック・スコット(Rick Scott)氏ら7人が提出した決議案では、2022年の冬季五輪は「人権を認め尊重する国によって開催されるべき」だとして、国際オリンピック委員会(IOC)に再選考が求められた。

 スコット氏は中国が「新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のウイグル人にジェノサイド(大量虐殺)を行い、香港人の人権を制限し、台湾を脅かしている」と批判。「強制収容所を稼働させ、人権を侵し、香港の人々を組織的に抑圧している中国共産党に2022年の五輪開催を認めてはならない」と訴えた。

 これに先立ち約180の人権団体などが、中国における人権問題を理由に北京冬季五輪をボイコットするよう各国首脳に呼び掛ける書簡を公開していた。北京冬季五輪の開幕予定日は2022年2月4日。新型コロナウイルスの流行で延期され、準備に影響が出ている東京五輪のちょうど半年後となる。

 中国に対しては、新疆ウイグル自治区でのイスラム系少数民族の強制収容や香港での民主派弾圧など、さまざまな問題で国際社会から厳しい目が向けられている。(c)AFP