【2月1日 AFP】サッカーフランス・リーグ1のオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)の練習場をサポーターが襲撃した先月30日の事件について、クラブの米国人オーナーであるフランク・マコート(Frank McCourt)氏が、事件を起こした「悪党」を強く非難するとともに、同6日に米首都ワシントンで起こった議会議事堂への乱入事件との類似性を指摘した。

 クラブが公式ウェブサイトに掲載した発表文でマコート氏は、「数週間前のワシントンでの出来事と、昨日マルセイユで起こった出来事には、似たロジックがある」とし、「ごく小さな火元から意見と暴言、脅迫の炎が巻き起こり、それをSNSがあおることで、暴力や混乱につながる条件が生まれた」と記した。

 今回の事件では、クラブの上層部とチームの成績下降に幻滅した過激なサポーター集団「ウルトラス」が練習施設の前に集まり、発煙筒や爆竹を投げ込むなどしてさまざまな被害をもたらした。その結果、30日夜の時点で25人が逮捕され、18人が引き続き身柄を拘束されているという。警官側も7人が軽傷を負い、パトカー3台が激しく壊れた。

 検察は、事件の捜査を「本日(31日)も続けている」と話している。この影響で、襲撃当日に予定されていたマルセイユ対レンヌ(Stade Rennes FC)の試合は延期になった。

 マコート氏は、マルセイユのファンは「クラブを愛している」と話し、「それゆえ私としては、こうした一部の悪党をサポーターと認めることはできない」と続けた。そしてクラブとして「当局と協力し、今回の恐ろしい暴力行為の首謀者に対し、あらゆる法律の観点から必ず責任を追及する」と誓った。(c)AFP