【1月30日 AFP】男子テニスのお騒がせ選手として知られるニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は30日、コロナ禍の長い休養期間中にテニスやテニス界の人々を恋しがることはなかったとしながらも、現在は精神的にリフレッシュしてプレーに復帰することに高揚していると明かした。

 現在25歳のキリオスは、昨年2月のメキシコ・オープン(Abierto Mexicano TELCEL Presentado Por HSBC 2020)でプレーしたのが最後の実戦となっており、その後は手首のけがや新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により活動を休止していた。

 昨年は全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)と全仏オープンテニス(French Open 2020)にも出場しなかったキリオスは、その間にテニス界のご意見番と化すと、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)をはじめとするスター選手のコロナ禍での行動を痛烈に批判していた。

 来月8日に開幕する全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)を前に、メルボルンパーク(Melbourne Park)で次週行われるマレーリバー・オープン(Murray River Open 2021)で復帰する予定のキリオスは、「正直なところ、ツアーで多くの人々を懐かしがってはいない。オーストラリアの選手を除けば」と語った。

 さらに、「うそではなく、それほどテニスは恋しくなかった」とすると、「自分は競争者で、やること全てで争っている。だけど、コンピューターゲームとか、そういうものをやりながら少しばかり競争心を高めていたから、試合を恋しがることは全然なかった」と明かした。

 その代わり休養期間中には「現実の問題」に直面していたといい、「オフだった期間はテニスのことは一切考えなかった。コート外のいくつかの物事に直面していた」とすると、「母親の体調があまり良くなかった。個人的な現実の問題に専念していたんだ。テニスは自分にとって最優先事項ではない」と話した。

「再びここに来られて本当に感謝している」と付け加えたキリオスは、「もう、どれくらいプレーしてきたか分からない。ツアーではベテランのような気持ちでいる」と心境を明かすと、「とにかく、また(テニスが)できることになってうれしいね」と語った。(c)AFP