■巨大な「洗濯トンネル」、シーツなどは自動で折り畳み

 分別された衣類が次に向かう先は、四つの巨大な「洗濯トンネル」だ。ここで、すべての衣類が60度の温水で洗われる。以前は40度だったが、新型コロナウイルスの感染が拡大してからは60度に水温が上げられた。

「シーツを入れると、この機械にシーツが吸い上げられてつるされ、今度は乾燥して畳む機械に運ばれていくんです」と、洗濯の仕事に就いて15年になるアンジェラ・クシー(Angela Couchy)さんが説明した。

 宙につるされたシーツやマットレスカバーがレールの上を行き来して別の機械に入れられ、びしっと折り畳まれる。さらに別の機械ですべてのアイテムがプラスチック袋に包まれ、病棟に送り返す準備が完了する。

 新型コロナウイルス感染のピーク時には、コロナの感染者以外の受診・入院が減ったため、病院のベッドリネンの洗濯需要が急減した一方、洗濯する医療従事者用の衣類の量が25%増加した。

 流行の第1波となった昨年3月中旬は、「洗濯をこなすスタッフの3分の1をボランティアで埋めなければならなかった。ボランティアで来てくれた多くが、映画館や金融関係、ケータリング業界の人たちだった」と言うグルプリ氏は、当時の「温かい雰囲気」を懐かしみつつ、感染防止のため「一緒に飲んだり食べたり」して親交を深めることはできなかったと残念がった。(c)AFP/Laurence Coustal