【1月30日 AFP】世界の株式市場は29日、再び乱高下してこの週の取引を終えた。規制当局による監視が強化される中、米ゲームソフト小売り大手ゲームストップ(GameStop)や他の一部株の買いが再び活性化している。

 米国の主要株式指数は、欧州やアジアに続き約2%下落した。

 ロビンフッド(Robinhood)などの株取引サービスがゲームストップなどの銘柄の取引を一時制限した後に株価が約70%急騰したゲームストップをめぐる問題に注目が集まっている。

 ソーシャルニュースサイト「レディット(Reddit)」上で連絡を取り合った投資家らは、値下がりを見込んでいたヘッジファンドの空売りに対抗し、ゲームストップや米映画館チェーンAMCエンターテインメント・ホールディングス(AMC Entertainment Holdings)などの株をロビンフッドなどの株取引プラットフォーム上で購入。これらの企業の株価は、ほぼ1週間を通して乱高下した。

 独バーデン・ビュルテンベルク州立銀行(LBBW)のカール・ヘリング(Karl Haeling)氏は、「これらはすべて、ヘッジファンドがゲームストップなどの株で損失を被ったことによるリスク軽減のための行動だ」と指摘。「ヘッジファンドは多大な損失を受け、損失分を補うため、長年保有していた株を売らなければならなかった」と述べた。

 英CMCマーケット(CMC Markets)のデービッド・マッデン(David Madden)氏は、「ゲームストップのように最近株価が乱高下した銘柄の取引制限が一部アプリで緩和されたため、株式市場では再び懸念が浮上している」と述べた。(c)AFP/John BIERS