【1月26日 AFP】クロスカントリースキー男子でW杯ランキング1位につけるスター選手のアレクサンドル・ブルシュノフ(Alexander Bolshunov、ロシア)が、W杯のレースでライバル国の選手に暴行したとして警察に通報された。現地フィンランドの警察が25日に明らかにした。

 フィンランド・ラハティ(Lahti)で24日に行われた男子4×7.5キロメートルリレーで、24歳のブルシュノフは2位を争っていたフィンランドのヨニ・マキ(Joni Maki)を追い越そうとして失敗すると、同選手をストックで2回ほど小突いた上に、フィニッシュラインを通過した直後に襲い掛かって地面に押し倒した。

 これがスポーツマンらしからぬ行為とみなされ、ブルシュノフはチームと共に失格となった。地元警察はAFPの取材に対し、「この事件に関して犯罪の通報がなされた」とすると、「公判前捜査に必要な証拠があるかどうか、最初の判断をしていく」と述べた。フィンランドで暴行罪で有罪となれば、罰金か最大禁錮2年の可能性がある。

 フィンランドのスキー連盟によれば、通報したのはマキではない。また、同選手は手を負傷したものの骨折はしておらず、「スウェーデン・ファールン(Falun)でのW杯に向けて準備を続けている」と明かされた。

 一方、ロシアメディアでは同国の代表監督が、最後のストレートでマキがブルシュノフの進路を妨害する競技規則違反を犯したと主張していると伝えられた。しかしながら、国際スキー連盟(FIS)はレース当日、マキが右に動いたのはルール違反には当たらないと判断した。

 レースではノルウェーが独走で1位となり、ブルシュノフと0.2秒差でフィニッシュしたもう一つのロシアチームが3位に入った。(c)AFP